今日は「人間の限界」というのは、その人の“意識”が決めるのだ、ということを、あらためて体感することができました。
プロのバレエダンサーの方に、気功をつかって股関節をバレリーナのように開く施術をしてもらったのです。
たった十数分で、Y字開脚ができるようになりました。
以前、その方の美しいプリバレリーナの奥様と一緒にリラクゼーションや瞑想をした時に、180度に足を広げ座骨に座る形で骨盤をたててリラックスして、そのうち胸を床にペタっとつけて気持良さそ〜にしていたのを見て、目が点になったことがあったのです。
「すごい気持よさそう〜!私もやってみたい!」とわがままを言って、おねがいしたので今日実現したわけです。
「筋肉は鍛えるな」とその方はおっしゃいます。
もともと硬くてそれ以上体が曲がらないのは、そこでカタレプシーがおきているからだ、というお考えです。
無理やりストレッチするとカタレプシーが
カタレプシーとは、心理学用語で使われていて「他者から与えられた姿勢を、それがたとえ不自然な姿勢であっても、長時間そのままの姿勢を保ち続ける状態。自分の意志で元に戻そうとしない状態。」をいいます。
潜在意識に自然の流れとして埋め込まれている事柄(階段を上り下りする、名刺を交換する、など)を、途中で故意にストップさせられてしまったりした時など、体が一瞬固まったりしませんか?どうしていいか分からなくなる感覚です。
その状態を「カタレプシーが起こった」といいます。 体がそれ以上曲がらない制限の領域は、その人の身体記憶すなわち潜在意識に組み込まれています。
これは、自分の生命を維持できる範囲に留まろうとする生体の「生命維持機能」なのです。人間ならだれにもある機能です。
生命維持機能であるホメオスタシス
例えば、気温が高温になると体を冷やすために(一定の体温を保てるように)皮脂腺が開いて汗をかきます。 これも同じように、体が自動的に生命を維持しようとする機能です。
「私は中ぐらいの成績の人」という自己イメージの人は間違って高得点をとってしまうと、潜在意識が自動的に調整してくれて、次ぎのテストで悪い点数をとらせることで「平均が中ぐらいの人」になるようにしむけます。 これも同じように生体の維持機能、すなわちホメオスタシスです。
このホメオスタシスの生体維持機能を広げない限り、自分の行動をポジティブなものに変えることも、身体の機能向上も、能力開発も、すべて変化がおこりません。
今日の気功を使ったプリマドンナストレッチでは、こういった「抵抗」や「カタレプシー」などの生体反応を逆に利用して、身体の記憶を「書き換え」てゆき、どんどん可動域を広げていたようです。
こんなふうに、自分の身体の可能性をさらに発見できて、本当に喜ばしく感じたのも大きな経験でした。
身体はできてるのに、心が怖がる不思議な現象
さらに、おもしろい発見もありました。 気功を使っているので、無理強いしてストレッチしているわけではもちろんありません。
ですから、まったく痛くないのです。逆に、とても気持がよくてどんどん伸びてゆく感覚があったくらいです。
ところが『心』が怖いんです。
体はまったく大丈夫なのにも関わらず、何か「怖さ」があって自分の足が上がっているのを見るのをためらってしまう心的反応がありました。
施術者は「見て!触って!足先動かして!自分がやってるということをしっかり覚えてください。」とおっしゃいました。
でも、なんだか得体の知れない「怖さ」があって、すぐに目をつぶってしまうんですよ。おかしいですよね。
ようするに、私のこれまでの人生では「Y字開脚ができる自分」という自己イメージが無かったわけです。
今の「自己イメージ」を打破した、すなわちホメオスタシスの範囲をグワッと広げたので、「ほんとにこんなことができる自分になってイイの!?」っていう怖さがあったということです。
人にはそれぞれ「自分にとって気楽で心地よい領域」というものがあります。英語で言うとコンフォートゾーンです。
心地いいゾーンから抜け出るのは、怖い。まさにその怖さを身をもって体験できました。
そしてその「怖さ」は幻想にすぎない、ということもしっかり自覚できました!
心地いいゾーンを抜け出て成長していきたい
これは、人生で毎日のようにおきていることと同じです。
何かやりたい事があっても、なんとなく先延ばしにしてしまったり、本当はどうすれば良いのか分かっているのに、解決策を見て見ないふりしてしまったりすることって、誰でもありますよね。
「心」の可動域(自己イメージ)を広げる時は、目に見えないので無視しやすいものです。 今日は「身体」を使って、同じ体験をさせていただいたので、そういった「抵抗」の心理をしっかりと認識することができました。
そして、身体的な制限を一つ超えたことで、自分に対する自信も向上したように感じます。
さぁ! 次ぎは『 I 字』開脚(足が耳につく)できるまで、挑戦しますよ! (←ただの挑戦オタク)
*カラダとココロの可能性にまつわる記事⇨