『奇跡のりんご』をいただきました。(。◕‿◕。)
青森県弘前市内で、木村秋則さんという方がつくっていらっしゃる無肥料&無農薬栽培で育ったリンゴです。
このリンゴについては数冊の著書が出版されていますので、今ではとても有名になってしまったため、注文すると3年くらい待つとの事。
私はたまたま、友人からお裾分けをいただいたのでした。
なぜそんなにこの木村さんの作ったリンゴが有名になったかというと、無農薬無肥料でりんごを栽培するのは不可能だと言われてきたからです。
木村さんは、20年ほど前から独学で農業関係の本を読み本格的に取り組みはじめられたのだそうですが、最初の数年間は葉っぱが出てこない、花は咲かない、木が害虫と病気でやられる......
そうとうなご苦労の末に9年目にしてやっと畑一面にリンゴの白い花が咲き乱れたそうです。
その間、同業者や近隣の方からは変人扱いされ、家出もなさってホームレスも経験されたとか。
今でも一本一本のリンゴの木に話しかけながら歩いているのだそうです。
以前、周りの人に変だと思われるからお隣の畑と隣接している木には話しかけなかったら、その列の木だけ枯れてしまったと木村さんの著書に書いてありました。りんごの木だって生き物ですものね。
さて、お味の方は特別甘いとかうまみがあるとかではなく、酸味と甘味が丁度よい感じの爽やかさがありました。
品種改良されたあまーい蜜リンゴの様な甘さと強い香りはないです。
「自然なりんごのおいしさ」を感じました。
果肉に特徴があると思います。
とてもしっかりしていて実が詰まってる感じがします。
実は、ワタシはお恥ずかしながら「皮嫌い」なんです。 (・・*)ゞ
トマトやリンゴはもちろんのこと、豆の皮も苦手なんです。
だからリンゴの皮もいつもむいてしまうのですが、今日いただくのは奇跡のリンゴですから、皮もいただくことにしました。
いつもスーパーで買っているリンゴの「皮」とは、別物でした!!
柔らかいんじゃないんです。
なんというか、果実と一体化しているのです。
だから、皮が口の中に残らないんですよ。
感激しました。皮と果実を一緒に食べた方が、美味しかったです。
(これは、皮嫌いの私にとってはありえないこと..)
このリンゴをくれた友人が、こんな実験をしてみたそうです。
1*歯でかじって、そのまま放置しておく(口腔内雑菌がついてる状態)
2*リンゴを切って放置しておく
私達のこれまでの常識では「リンゴは酸化して茶色くなるもの」と思っていますよね。ところが、友人の実験結果によると数日間、まったく変色しなかったというのです。
彼女は医師ですから「茶色くならないってことは酸化しないって事だから、このリンゴにはそうとうな抗酸化物質が含まれてるってことよ!」との見解を述べておりました。
私はせっかくもらった奇跡のリンゴだから、実験はせずに、すぐにいただきました。でも、よく考えてみたら1つだけ不思議なことがありました。
普通のリンゴは、あたったところが茶色くなるじゃないですか!?さっき食べた奇跡のリンゴは、どこも茶色くなってなかったんです。
東京でリンゴをもらってポイッとバックの中に入れ、終電にもまれて帰ってきたのです。バックの中には携帯やらiPhoneやら本、その他いろんな固いものが入っていますので、あたってないって事はありえません。
んー.....すごいかもしれない!!
どうしてこんなリンゴが生まれてきたのか。リンゴの育ての親、木村さんの著書を読んでみてください。
『奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録』
木村さんの畑は、無農薬無肥料だから色々な虫がいるし、雑草も生えっぱなしだから、植物の種類も豊富なのだそうです。
そこは『生態系』が多様な場所。
だから、一種類のある特定の害虫だけが大量発生することがなく、ときどき手作業でとってゆくだけで大丈夫。
農薬を散布すると、力づくで自然を押さえつけている状態になるので、スキあらば何かの特定の害虫が大量発生してしまうんですよね。
私達は海や山や森など「自然を大切にしましょう」という気持でいます。でも、畑まで「自然な状態を保った方が良い」ってこと、すっかり盲点になっていましたね。(もちろん放置とは違います)
それを、木村さんが証明してくれたのです。
この姿勢には、世界中のどんな立場の人にとっても、学ぶところがあるでしょう。
周りの人のことは気にしない。
自分が突き詰めたいことを、研究し実践してゆく。
愛情をそそぐ。
自然に生きる。
そんな本質的なことがたっぷり詰まったリンゴをいただくことができて、本当にありがたかったです。