大道ブログ

気持ちいい心でいたい私のWell-Being日誌

美しい野生ホタルの生態を知って自然を守りたい

久しぶりに美しい野生ホタルの舞を見ました。

たくさんのホタル達が光り輝く情景に、自然に涙があふれてしまうほどでした。

野生のホタルの生息について、場所について、思い出、ホタル写真撮影のコツについて、教えていただいたことなどシェアします。

ホタルの思い出withキリちゃん

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30秒間シャッター開いたままで撮影しました

無数のホタル群を見たのはかれこれ15年ぶり位になります。

2度目のアトランタ在住の時に住んでいた家の私の書斎には、木の窓(ガラスではない)のあるバルコニーがついていました。

ある夜、いつものように机に向かっていると、猫のキリちゃんが木の窓をトントントンと叩きました。

虫でもいるのかしら?と思ってそのままにしていたら、またトントン叩き、ニャーといって私に何かアピールしている様でした。

バルコニーを覗きたいのかと思ったので、木の窓を開けてあげたら、そこにはまるで銀河のようにキラキラ輝くホタルの大群が美しく光りを放っている光景が広がっていました。

あまりに綺麗で感激してしまい身動きがとれない程でした。キリもじっと見つめていました。

2人でしばらくそこでうっとりとホタルの光を見つめていた時の事は、感情の記憶、視覚の記憶、として鮮明に残っています。

その日は嫌なことがあって気分が塞いでいましたので、自然からプレゼントをいただいた様に感じてしまい、まさに天にも昇るような気持になったのです。

そんな背景もあったので、忘れられない光景になったのかもしれません。

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カメラの先生と一緒に撮影に挑戦!

その後も、またホタル見たいなと思って、夜になると時々木の窓を開けてみたのですが、あの日以来、一度もホタルを見ることはできませんでした。

そして、猫のキリちゃんも窓をトントントンと叩くことは、それ以後一度もありませんでした。

それにしてもなぜあの日だけ!?と、ずーっと不思議に思っていたのです。

その謎は、今日NPO法人「ホタルのふるさと瀬上沢基金」さんの説明を聞いて、解けました!

 

初めて知ったホタルの生態

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この光、何色ってよぶのだろう

ホタルは一晩中光っているわけではないそうです。

だいたい午後7時くらいから9時前くらいまでの限定された時間帯のみ光を放って舞っているのだそうです。なかでも7時半〜8時半が一番強い光を放つ。

しかも、限定された期間のみだと知りました。

光りながら飛ぶ成虫の期間はたったの3日〜1週間の寿命なのです!

このような美しい光景が見られる日に来ることができ運が良かったです。

女の子ホタルと男の子ホタルの違いと結婚

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飛んでいるのは雄の蛍

女の子ホタルは、下の草むらなどにいて、優しく弱く光っています。静かな光で、これもまた素敵なのですよね。

男の子ホタルは、その上を強い光を放ちながら飛んでいます。そして、気が合うパートナーが見つかったら2匹は結婚するそうです。

メスはコケの上にタマゴを産みつけます。

ホタルの一生は1年。

タマゴから孵ったホタルは、水の中で脱皮を繰り返しながら、9ヶ月間を水の中で過ごすのです。

桜の花が咲くころ雨の夜に、光ながら水の中から這い上がってきて、土にもぐってさなぎになります。

そして初夏になると成虫になり、光を放ちながら飛び回るのです。

ちなみに、成虫になったら光るのではないそうです。

タマゴの状態からすでに光を放っており、幼虫もサナギも成虫も、一生の間ずっと光っているのだそうです!(寒い時期の冬眠時は光らない)

ホタルは綺麗な水の流れのある所にしか生息していないということが知られています。

ホタルは9ヶ月の幼虫時代にカワニナという綺麗な水に生息している貝を餌にして食べます。なんと、小さな幼虫なのに9ヶ月間で25〜30個ほどのカワニナを食べるそうですよ。

田や用水路など、ほたるが自然発生している場所には、ほぼ確実にカワニナが生息しているようです。

カワニナの餌はコケ。そしてメスのホタルがタマゴを産みつけるのは、このコケです。

生態系がうまく循環してサポートし合っているのですね。

それを根こそぎ破壊するのはいつも人間。

なーんにも考えず、自分たちの利益だけを追及し、怪獣のようにパーフェクトな環境を破壊するのはいつも人間です。

 

輝くホタルを見た場所はこちらです

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ホタルのふるさと瀬上沢基金

この美しい光景が見られるのは、横浜市のはずれ「JR港南台」駅から徒歩で30分ほどのところにある瀬上川(せがみざわ)という場所。

NPO法人「ホタルのふるさと瀬上沢基金」さんが守ってくださっている、自然豊かな谷戸です。

しかし今、ここが宅地開発され大きなショッピングモールを建てる計画が着々と進行しているのです。

瀬上川は、横浜でトップクラスの優れた生態系を維持している場所であることが明らかになっています。

さらにここでは、154万年前の「二枚貝化石密集層」が発見され横浜国立大学で研究が進んでいます。

このような素晴らしい場所が人間によって破壊されそうになっています。

「ホタルのふるさと瀬上沢基金」さんは、懸命に署名運動に加えて献金を募り、この土地を借地するか買収しようと、活動をしておられます。

私ももちろん献金と署名をさせていただきました。ブログ読者様の中で、もしもこちらの活動に賛同していただける方は、ぜひご協力をお願いいたします。

くわしくは、こちらをご覧ください。
↓ ↓ ↓
http://www.segamikikin.org/

 

夜のホタル写真撮影について

 

今日すばらしい光の舞を見せてもらったのはゲンジホタルです。

来週には別の種類であるヘイケホタルが出てくるそうです。

「ゲンジホタル」はゆ〜ったりと飛んでいます。なので写真撮影に向いているフォトジェニックなホタルさんです。

「ヘイケホタル」は、点滅した光を放つので撮影すると細く写ってしまうそうです。

野生のホタルは、液晶画面の光、フラッシュ、懐中電灯などの強い光を嫌います。

NPOの方から、「強い光はホタルの繁殖に影響が出てしまう」と教えていただきました。

大きな音もダメだそうです。

ですので、見学に行く時にはフラッシュをオフにして、液晶画面を消すかカバーで覆う様にします。

ここではボランティアの方々が、見学者がホタルにとって悪い行いをしていないかどうか見回ってくださっています。

一眼レフ以外のコンパクトカメラや携帯カメラでは、ホタルの光は写りません。

ですので、むやみにスマホなどで写真を撮ろうと試みない方がいいです。写真が写らないだけでなく、ホタルの繁殖に悪影響が出てしまうからです。

本日は、花曇りでしたから月が出ていませんでした。

なので、より綺麗にホタル撮影ができました。月が出ていない方がホタル撮影にはベターなのです。

ちなみに、「空はできるだけ入れない方がホタルを綺麗にとれるよ」と、師より指導を受けました。

空を入れると赤っぽくなって光がきれいに撮れません。



めっちゃ余談:


今回の写真は、30秒間シャッター開いたままで一眼レフで撮影したもの。普通に撮影してもホタルの光は映らないのです。

実はこの記事をアップした同日の同じくらいの時間帯に、なんと元彼ちゃんが私が撮影したホタル写真とそっくりな写真をSNSにアップしていたのを目にしました(共通の地元の友達が多いってパターンでね)。

撮影場所は違っていたけれど、本当にそっくりでした。

ケンカ多かったし共通点もあまりなかったけど、おじさんおばさんに成長したら、趣味嗜好が似てたってことは、元々そうだったのか。

ちょっとおもしろいなーと思ったので、超どーでもいい余談ですが、つけくわえてみましたっ。