Essay

いつまでも想っているよ。飼い主の気持ち。

犬と散歩をしていると、よく見知らぬ人から声をかけられます。

その中にはご高齢の方もおられます。そして口々にこうおっしゃるのです。「うちにもダックスがいたのよ。今はもう飼えないけれど。」

自分自身が歳をとったら、動物を飼うのに勇気がいります。“自分がもしも入院してしまったら餓死させてしまうかも!?”、“足が悪くなって散歩に連れていけなくなったら可哀想!”、“先に自分が逝ってしまったらこの子はどうなるの!?”

いろいろ考えたら、生き物を飼う責任が果たせないかもしれない可能性が高いことがわかり「だからもう飼わない」と決断される方も少なくないようにお見受けします。

先日、いつものように散歩していたら、まるで孫にでも出逢ったかのように優しい目をして、うちの犬達をかわいがってくれたお婆ちゃんがいました。

いろいろお話ししているうちに「私も2匹飼っていたのよ。でももういなくなっちゃったの。」と話してくれたので、そのご婦人が愛犬を亡くしたことを知りました。

「だから今はコレ持って歩いてるの」といって、小さなトートバックの中身を「ほら」と見せてくれました。

おそらくその小さなトートバックは、犬のお散歩袋。

その中には、ちょうどピッタリとバックに収まる大きさの、茶色いダックスフンドのぬいぐるみが入っていたのです。

そのお婆ちゃんは、飼っていたダックス達が生きていた頃にお散歩の時に持ち歩いていた “お散歩バック” の中に、ダックスフンドのぬいぐるみを入れて、今もなお一緒に散歩を楽しんでいたのです。

それを見たら、とても切ない気持ちになってしまいました。

でも、今でもお婆ちゃんがぬいぐるみになった犬達との散歩を毎日の日課にして楽しんでいるならば、天国の犬達も喜んでいるかもしれませんね。

動物たちとの出会いは一期一会。

生きている時も、亡くなった後でも、ずーっと繋がっている「縁」ある関係なのだと改めて感じさせられました。
 
 

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【大道かほ莉】Kahori Omichi
・自然療法コンサルタント
・ことばアカデミー想咲人

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